CRAは接待するの?


こんにちは、もにたーです。

製薬業界はよく医者への接待があると聞くけど、CRAもするの?

ドラマ「ブラック・ペアン」ではCRCが接待してたから、もしかしたら・・・

なんて気になる方もいるのではないでしょうか。

接待なんて気を遣うだけですし、仕事とはいえやりたくないですよね。

かくいう私も接待はやりたくない人間です。

今回は、CRAが仕事で接待することはあるのか?という点についてお話しします。

そもそも接待って何?


接待、接待といいますが、そもそも接待とは何でしょうか?

テレビドラマなどで見てなんとなくのイメージで知っている方が多いのではないでしょうか?

この記事を書くにあたり、改めて調べてみました。

国語辞典での意味は、「客をもてなすこと。湯茶・食事などを出してふるまうこと。」と定義されています。

よく言えば良好な関係構築のためのおもてなしですね。

私の父はスーパーマーケットの会社に勤めていますが、取引先と料亭などで接待をすることがあると言っていました。

お得意様や取引先の人に対する、日頃の感謝を込めて、という意味合いもあるようです。

昔は接待がありふれていた


取り引き先と良好な関係を築くため、製薬業界では、昔、接待が頻繁に行われていました

お食事、ゴルフのお付き合い、などなど。

同じような効き目・安全性を持つ薬を販売している会社AとBがある時、どちらかを選ぶとしたら、あなたならどちらを選びますか?

選ぶ時には仕事以外のところがポイントになりますよね?

同じような商品があるのであれば、よくしてくれている方を選ぶ、というのは人間の心理としては当然の行動でしょう。

実際、40代の元MRのおじ様先輩は、医者とよく食事に行っていたそうです。

ただし、それはあくまでも昔の話で、今では接待の話は聞きません

それはなぜでしょうか?

金銭・物品・サービスの提供は厳しく制限されている



どの業界においても、企業が生き延びるためには競争はつきものです。

しかし、過度の競争は時に節度を越えた行動、つまりやりすぎを招いてしまいます。

例えば、他の製薬企業との差をつけるため、研究費という名目で必要以上に高額な金額を医者に支払ったとします。

そうすると、そのお金を支払った企業の評価が上がり、その企業の医薬品の使用・評価にあたってバイアスがかかる恐れがありますよね。

特に開発中の薬の評価にバイアスがかかってしまっては、効かないのにあたかも効くかのような結果に繋がる。

安全性もイマイチなのに、大して問題ないと評価されてしまう。

そういった恐れがあります。

国はあくまで治験で得られたデータを元に効き目や安全性を判断します。

正確性が疑われるようなデータをもとに評価され、医薬品として認められたものが世に出回ってしまっては、患者の健康に悪影響を及ぼしかねません。

そこで、「医療用医薬品製造販売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」というものが昭和59年に策定されました。

この公正競争規約により、医療機関に対する景品類の提供は厳しく制限されています。

景品類には、物品や金銭、サービスが含まれます。詳細は規約をご覧ください。

ここで重要なのは、あくまで制限されるということであり、禁止はされていないということです。

つまり、禁止されることもあれば、許容されることもある、ということです。

飲食物の提供で言えば、実際、医者同士の交流を目的とした懇親会の開催などは許容されています。

では接待はどうでしょうか?過度でなければ許容されるのでしょうか?

答えは「NO」です。

接待は、たとえ意図していなかったとしても、医薬品の取引に影響を与え、公正な競争を妨げる行為に該当しますので、禁止となります。

スポンサーリンク

余談:医薬品開発における関連機関の透明性



よりよい医療の提供のためには、製薬企業と医療機関との連携が重要です。

製薬会社はあくまで薬を創る側であり、実際に使うのは現場の医者ですからね。

ですから、製薬に携わる各種機関の透明性を保つこと。

金銭の支払いがあるのであれば、目的と金額を世間に公表し、不適切な関係がないことを証明すること。

それが2011年に策定された「透明性ガイドライン」において求められています。

CRAとしての医者との関わり



CRAとして仕事に携わっている中で、医者に会う機会は数ヶ月に一度、多くても月に数回くらいです。

しかも会うのは、治験に携わる医師の中でも、主に治験の責任者である医師(治験責任医師)だけで、多くの医師に会う機会はスタートアップミーティングの時くらいです。

※スタートアップミーティング:本格的に医療機関で治験がスタートする前に行う、治験の勉強会を兼ねたミーティング

このミーティングは医療機関で行われ、お店で食事をしながら行われるわけではありません

接待は禁止されていますからね。

ミーティング時にお弁当を求められることもありますが、値段も2~3千円までと決められており、不当な金額にならないようになっています。

まとめ

CRAとして医者に会う機会は多くはなく、込み入った話をするというよりは、要件を簡潔に済ませることが多いです。

もちろん、全てのケースが当てはまるわけではなく、医者と仲良くなって、その縁で診察してもらったなんてCRAもいます。

しかし、一緒に食事に行った、接待をしたという話は聞きません

医薬品開発においては、医薬品の効き目や安全性の適切な評価のためにバイアスがかかる事態は避ける必要があります。

本当は効き目がイマイチなのに、効いたという評価がされてしまったら大変です。

そんな医者はいないと思っていますが、依頼者の好感度によっては、意図的ではなくても無意識のうちにということもあります。

CRAは製薬会社側の人間なので、高い倫理観を持ち、公正競争規約や医薬品関連規制に基づいた行動をしなければなりません。

つまり、接待はそもそもできませんので、することも当然ありません


それでは、次の記事でお会いしましょう。

スポンサーリンク