こんにちは、もにたーです。

治験に参加するときの一番の懸念は何でしょうか?

やはり安全性ですよね。

高い協力費は魅力的だけど、できれば危険は冒したくない・・・というのが本音かと思います。

薬剤の影響は個人差がありますので、残念ながら「安全な治験はこれです!」と確実なことは言えません。

言えませんが・・・

実は、安全性リスクが低いと考えられる治験を見極める方法はいくつかあります

治験の仕事に携わっているからこそ分かる方法ともいえるかもしれません。

それでは、その方法をお伝えしていきます。

健康な人を対象とした治験

本題に入る前に簡単におさらいです。

薬が開発されるまでの流れは以下の通りですが、このうち臨床試験がヒトでの試験つまり治験に該当します。

臨床試験は第Ⅰ相~第Ⅲ相(厳密にいうと第Ⅳ相)まであり、健康な人を対象とした治験は第I相に該当します。

この段階での治験の目的は、ヒトに投与しても安全か否か、及び薬物動態を試験することです。

原則入院で実施することが決められていますので、参加者は入院し、スケジュールどおりに薬剤を服用、決められた複数のタイミングで採血などが行われます。

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治験の種類で見極める


治験といっても新規有効成分、新規投与経路、新配合剤、新効能・効果など、色々と種類があります。

その中で一番安全性リスクが低いのは、やはり後発(ジェネリック)医薬品の治験です。

知っている方も多いかと思いますが、ジェネリックは、既に先行して発売されていた薬(先発品)の特許が切れた後に販売される、先発品と同じ有効成分を含む薬です。

ではなぜジェネリックは一番リスクが低いのでしょうか?

それは患者さんに使ったデータが多く蓄積され、安全性が確立されているからです。

もう少し詳しく言うと、安全に使用するための方法やどのような副作用が現れるかということがほぼ分かっているということです。

これは副作用が全くないという意味ではないことに注意してください。

ですので、ジェネリックであれば「副作用の懸念はほぼないと考えてよい」というのが正しいと言えるでしょう。

一方で、一番安全性リスクが高いのは新規有効成分の治験です。

新規有効成分というのは、日本の既存薬に含まれていない成分という意味です。

海外で承認済みの薬について日本でも治験を行う場合や、開発が進んだ段階での追加的な試験を除き、新規有効成分の治験ではヒトへの投与は初めてになります。

動物試験である程度安全かどうかが分かっているとはいえ、違う生き物ですから、ヒトに投与した時の安全性はまだまだ未知数です。

つまり、何が起こるか分かりません。

死亡に繋がるような重篤な副作用が起こる可能性もゼロではありません。

治験は危険!?治験ではこんな死亡例が報告されている(日本編)

ただし、これらはレアケースであり、ほとんどは重篤副作用が起こらない安全な治験であることは知っておいてください。

ちなみに、その有効成分が日本で承認されているかどうか簡単に分かる方法があります。

説明会でもらう同意説明文書中に、開発中の有効成分名(物質名)が記載されていますので、PMDAの医療用医薬品検索で物質名を入力してみてください。

検索でヒットしなければその物質は日本で承認されていないものということになります。

退院後のスケジュールで見極める


健康な人を対象とした治験は以下のスケジュールによって行われます。

スクリーニング(候補者の選定)⇒入院(投薬)⇒退院後(安全性フォローアップ)

治験のより詳しいスケジュールはこちらの記事をご覧ください。

実の弟に治験の体験談を聞いてみた!健康な人対象の治験ってどんな感じ?

このスケジュールの中で安全性リスクを見極めるために注目すべきは退院後のスケジュールです。

では、どのような視点で考えればよいのでしょうか?

薬物を服用するのは入院中だけですが、服用後すぐに体から薬物が排泄されるわけではありませんので、退院したらはい終わり、というわけにはいきません。

投与後のケアとして、安全性を確認してから治験終了となります。

そのため、治験では退院後の一定期間が安全性のフォローアップ期間として設けられており、最後に安全性を調べるための診察や検査が行われます。

治験は安全性にはシビアですから、通常は体から薬物が排泄され人体への影響はないと考えられる時期までフォローアップが行われます。

日ごとに服用する薬剤は体内残留時間も短いので、フォローアップ期間は短くなります。

対して、月に1回の投与といった長期間効力が持続するような薬剤であれば、体内から完全排泄されるまでに必要な時間もその分多くなるので、フォローアップに必要な期間も長くなります。

というように、薬物のもつ特性によってどのくらいの期間、安全性をフォローアップしなければならないのかが異なってきます。

フォローアップの期間や来院回数・間隔は治験によって異なりますが、体内から排出されたと思われる時期までフォローアップが行われることが一般的です。

つまり、フォローアップの期間が長かったり、来院回数が多い・来院間隔が短いほど、慎重な観察が必要ということになります。

言い換えれば、細やかな安全性のフォローアップが必要とされる治験はその分安全性リスクがあると考えることができます。

ちなみに、弟が参加予定のジェネリック医薬品の治験(生物学的同等性試験)の同意説明文書を見せてもらいましたが、後観察来院は最終投与日(といっても服薬は1日だけですが)から8日後でした。

まとめ

どのような治験が比較的安全と考えられるか、お分かりいただけましたでしょうか?

治験は参加者の安全性を考慮して計画・実施されますが、100%安全とは言えないのが事実です。

しかしながら、その中でも極力リスクが低いと思われるものを見極めることはできます。

もし少しでもリスクの低い治験に参加したいとのことでしたら、下記2点を総合的に踏まえて選ばれたら良いかと思います。

・ジェネリック医薬品の案件
・退院後のフォローアップ期間が短いかつ来院回数が少ない案件(基本は1回の来院)



それでは、次の記事でお会いしましょう。

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