治験中は一部の費用が無料になることをご存知ですか?

こんにちは。もにたーです。

既存の治療薬では効果がなくて、生物学的製剤を勧められたが費用が高すぎる・・・

薬の種類が多く、医療費がかさみ、家計を圧迫している。

事情はそれぞれあるかと思いますが、高い医療費を抑えたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、治験に参加すると、一部の費用が無料になるので、医療費が抑えられるのです。

それはなぜなのか?そこにはちゃんとした理由があります。

今回は医療費が抑えられる理由についてお伝えします。

保険診療と自由診療、そして混合診療

本題に入る前に、保険診療と自由診療についてお話しします。

「保険診療」とはご存知の通り、保険が適応される診療のことで、一部の医療費が保険から給付され、残りを自己負担分として支払います

対して、「自由診療」とは、保険がきかない診療(保険外診療)のことで、医療費は全額自己負担になります。
自由診療の費用は医療機関が決める事ができます。
予防のために打つインフルエンザワクチンなどの値段が医療機関で違うのはこのためです。

この保険診療と自由診療を併用して受けることを「混合診療」といいます。

混合診療を認めてしまうと、保険適応の診療が自由診療に変更される恐れがあります。
自由診療は費用を自由に決めれるので、その方が利益が出ますしね。

そうなると医療格差の問題などが浮上するため、日本では原則禁止とされており、2つの診療を併用する場合は自由診療とみなされ、保険診療分も含めて全額自己負担となります。

じゃあ病気で困っている人はお金がないと最新技術が受けられないじゃないか!

そうなんです。

それを防ぐために「保険外併用療養費制度」があります。

保険外併用療養費制度とは

保険外診療(自由診療)のうち、厚生労働大臣が認めたもののみ、保険診療との併用が認められ、通常の治療と同じ部分については保険と同様、一部の費用が保険外併用療養費として給付される制度です。

保険外併用療養費制度の対象となる療養
①評価療養:将来的に保険適応を予定しているもの。先進医療や治験など。
②選定療養:保険適応を前提としていないもの。予約診療や時間外診療、差額ベッド代など。
③患者申出療養:将来的に保険適応を予定としているもの。先進医療として実施されていない、海外承認済かつ国内未承認の医薬品の使用など。


例えば、Aさんは保険外診療に当たる最先端の医療技術を受けたいと思っています。

その医療技術を受けるにあたって保険診療にあたる検査や画像診断が混ざっていると、自由診療とみなされ、医療費は全額負担になります。

しかし、Aさんが受けたい医療技術が厚労省大臣が認めた先進医療であれば、保険外併用療養費制度の対象となり、全額自己負担となるのは医療技術の費用のみで、保険診療部分は保険からの給付を差し引いた金額になります。


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治験における保険外併用療養費制度

治験は厚労省大臣に認められた評価療養に該当しますので、保険外併用療養費制度の対象になります

では早速、治験ではどのような費用負担になるのか見ていきましょう。

例えば、Aさんは企業治験に参加しています。

治験は通常、以下のような期間に分けることができますが、制度の対象となるのは治験薬を投与している期間のみです。


つまり、治験薬を投与していない期間に行われた診療については、治験のために実施したものも含め、全てが保険診療として自己負担になります。

Aさんは治験薬投与期間中に治験で決められた検査・画像診断と、一般診療として様々な検査・画像診断を受けました。また、治験薬以外の薬も併用しています。

この場合、「全ての検査・画像診断の費用」「治験薬が承認取得を予定している効能効果と同じ効能効果をもつ薬剤(同種同効薬)」の費用は、保険外併用療養費として給付されるのではなく、治験の依頼者である製薬会社が費用を負担する決まりになっています。

これを保険外併用療養費の「支給対象外経費」といいます。

企業負担以外の診療部分については、一部が保険外併用療養費として給付され、残りを自己負担分として支払うことになります。


検査・画像診断については、保険機構で審査する際に、どれが治験のためでどれが一般診療なのかを判別することが難しいため、全てが対象となっています。

また、薬については、参加者のメリットと企業の負担を考え、同種同効薬のみが負担対象になっているのでしょうね。

対象の期間中であれば、どの医療機関でも依頼者負担になる?

保険外併用療養費制度が適応されるのは、治験に参加している医療機関で受けた診療のみです。

それ以外の医療機関で受けた診療は全て保険診療となり、保険からの給付を差し引いた金額を自己負担することになります。

例えば、昨日から高熱が出ていてインフルエンザかもしれないので、近くのクリニックに行き、インフルエンザの検査を受けました。

この場合、インフルエンザの検査は保険診療として扱われ、治験依頼者からの支払いはありません。

しかし、治験に参加している医療機関に行くと、検査代はタダになります。

医療機関が遠い場合は近場の方がよいですが、たいして変わらない距離にあるのであれば、治験参加中の医療機関へ足を運んだ方がお得です。

薬に関しては、同種同効薬のみという制限があり、治験参加中は同種同効薬の追加は原則できないので、最初から複数の薬を併用していない場合はあまりお得感はないかもしれません。

まとめ

治験ではなぜ一部の費用がタダになるのか分かっていただけたでしょうか?

「治験=新薬(未知の物質)」で危険というイメージがありますが、ジェネリック医薬品として世間一般に知られている後発医薬品の治験もあります。

後発品の場合、有効成分は先発医薬品と全く同じですので、未知の物質というわけではありません。

ジェネリックの治験なら参加してみてもという方は治験参加も検討されてはいかがでしょうか?

ただし、治験参加中といってもこの記事でご紹介した保険外併用療養費制度が適応されるのは治験薬を投与している間だけですので、注意してくださいね。

少しでも節約したい!という人は、治験参加中は極力、治験に参加している医療機関で診療してもらうとよいと思います。


それでは、次の記事でお会いしましょう。

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