こんにちは。もにたーです。
治験ではプラセボを使用することがありますが、そのプラセボについて知っていますか?
薬には病気に効く成分が含まれており、これを有効成分といいます。
そして、薬と見た目は同じものの、有効成分を含んでいない、偽りの薬のことをプラセボといいます。
治験では、しばしばプラセボを用いて治験対象となる薬剤の効き目や安全性を比較します。
プラセボを用いた治験では、実薬を飲むグループと、実薬を飲まないプラセボのグループに分けられます。
グループはシステムによりランダムに分けられるので、どのグループに当たるかは運次第です。
例えば、二重盲検下で以下の3つのグループに2:2:1の割合で分けられるとします。
・実薬Aを飲むグループ
・実薬Bを飲むグループ
・プラセボを飲むグループ
※AとBは同じ薬剤で用量のみ異なるとします。
この場合、20%の確率でプラセボに当たりますが、誰がどのグループかは参加者にも治験関係者にも知らされません。これが二重盲検です。
二重盲検ですので、誰がどのグループか分からないように、治験参加者全員が全種類の治験薬を服用します。
この例の場合ですと、薬は2種類ですので、以下のような服薬パターンになります。
ただし、見た目は完全に同じため、実薬かプラセボかは分かりません。
・実薬Aのグループ
→「実薬A+実薬B」のプラセボを服用
・実薬Bのグループ
→「実薬Aのプラセボ+実薬B」を服用
・プラセボのグループ
→「実薬Aのプラセボ+実薬Bのプラセボ」を服用
プラセボありの治験の仕組みについてはなんとなく分かっていただけたでしょうか?
では、次にプラセボありの治験で注意すべき点について。
それは、プラセボに当たった場合、疾患が悪化する恐れがある、ということです。
治験に参加するためには、今飲んでいる薬の服用をやめないといけない場合もあります。
このような場合、治療効果が弱くなった状態で治験に参加することになるので、プラセボに当たってしまうと悪化の恐れがあるのは容易に想像できますよね。
悪化の程度にもよりますが、入院が必要になるケースもありますので、プラセボありの治験に参加する場合はよく考えて参加することをお勧めします。
もし悪化が見られ、これ以上の治験継続が危険だと思った場合は、医師判断で治験薬投与をやめた上で適切な治療がされますので、そこは安心してください。
それでは、次の記事でお会いしましょう。