こんにちは。もにたーです。
治験に参加するにあたって何がメリットで何がデメリットなのか、気になりますよね。
今回はメリットの方について解説します。
目次
新薬開発または既存薬の新たな効能効果開発に貢献できる
治験参加の醍醐味は、なんといっても、薬の開発に貢献できることです。
薬の開発背景には、そもそも治療薬がなかったり、既存の治療で十分な治療薬がないといったような理由があります。
なので、自分が協力した薬が発売されたら、困っている患者さんの役に立つわけですから嬉しいですよね。
とはいえ、途中で開発中止になる可能性もあるので、必ずしも販売されるわけではないことも知っておいてください。
実際に私が数年前に担当していたとある薬剤も、多数患者さん対象の治験まで進んで、今から申請しようかというところでしたが、諸事情で開発中止になってしまいました…
使って頂いていた患者さん達から薬が効いているという話がたくさん聞けていただけに残念でした。
最新の治療薬を服用できる
これは患者さんのメリットですね。
薬は承認されないと一般の方向けに販売できません。そして販売できるようになるまでには数年かかります。
そもそも治療薬がない場合、既存の治療薬では不十分な場合は、新しい薬が使えるようになるのを待っていられませんよね。
しかも新しい薬はだいたいが高額です。生物学的製剤に至っては、月に数万円を要します。
後発品でも先発品の7割程度ですので、負担が減るといっても費用はかさみます。
そんな時、医療費を抑えつつ無料で最新の治療薬を試せるのが治験です。
健康診断と同等かそれ以上のレベルの検査を無料で受けれる
治験では、安全性確認のために、健康診断と同等かそれ以上の検査を行います。
実施する検査は治験毎に決まっており、それらは依頼者である製薬会社が費用を負担します。
治験の検査は時に病気の早期発見に繋がることがあります。
実際に、X線検査で偶然、影が見つかり、精査したら癌だった、という事例もあります。
負担軽減費としてお金がもらえる
治験に参加すると、協力費として交通費などの負担を軽減するためのお金がもらえます。
1回の来院または入退院につき相場で7,000〜10,000円といったところです。
通院で時に入院が必要な場合は入退院一回につき、同程度の額が加算される場合もあります。
特に、健康人対象の治験では、入院が必要で、採血回数も多いなど、拘束時間も身体的負担も大きいので、高額になります。
治験薬を投与している間、同種同効薬の費用が無料になる(治験薬も無料)
これも患者さんのメリットになります。
同種同効薬とは、開発薬が承認を取得することを予定している効能効果と同じ効能効果をもつ薬のことです。
例えば、高血圧症を適応とした薬にも色々な種類があり、複数種類を服用されている患者さんもいます。
そして、開発薬が適応取得を予定している効能効果が高血圧症とします。
その治験に参加した場合で、同種同効薬の併用が許容されている場合、治験薬投与中は、高血圧症のための処方されている薬が依頼者の製薬会社負担になります。
多くの薬剤を服用しており、医療費がかさむ人にはかなりのメリットですね。
ただし、どこからどこまでを同種同効薬とするかは依頼者の製薬会社によって見解が異なりますので注意が必要です。
治験薬を投与している間、同じ医療機関で実施される全ての検査が無料になる
こちらも患者さんのメリットになります。
例えば、治験薬投与期間中に風邪を引いたとします。
治験参加している医療機関で何らかの検査を受けた場合、その費用も依頼者の製薬会社が負担します。
ここでポイントとなるのは、同じ医療機関でなければ無料ではないということです。
他の医療機関にかかった場合は、保険請求されますので、3割が自己負担になります。
ただし、薬代はいずれの場合も自己負担になります。
以上が治験参加のメリットです。参考になりましたでしょうか?
デメリットについても記事を書きますので、そちらも参考にしていただければと思います。
それでは、次の記事でお会いしましょう。